「夫や妻が不倫しているのではないか?」

 

そう感じたとき、やるべきこととやってはいけないことがあります。

正しい対処方法を知らないと、後に慰謝料請求が難しくなってしまうなどの問題も発生しますので、正しい知識を持っておくことが重要です。

 

今回は配偶者の不倫を疑い始めたときにすべきことを、弁護士が解説しますので、夫や妻に不倫の疑いを持っている方はぜひ参考にしてみてください。

 

1.不倫を疑うべきケースとは

男性を疑う女性

不倫を疑うべきケースとは、どういった状況なのでしょうか?

一般的に、以下のような状況であれば、配偶者が不倫している疑いが強いといえます。

 

  • 残業や休日出勤の頻度が急に増えた
  • 飲み会や出張の頻度が急に増えた
  • 性行為が減った、なくなった
  • 夫婦の会話や家族でのお出かけなどが減った
  • 相手の態度が急に冷たくなった
  • 暴言をはかれたり暴力を振るわれたりするようになった
  • 子煩悩だった相手が子どもにも冷たく当たるようになった
  • 急に服装や下着に凝りだした
  • 急に流行りのスポットなどに詳しくなった
  • 夫婦関係に特段問題がなかったのに、突然「離婚したい」と言われた

 

思い当たるふしがあれば、相手は浮気している可能性があります。以下でご説明するように慎重に対応を進めたほうがよいでしょう。

 

2.不倫を疑ったら証拠を集める

証拠集め

配偶者に不倫の疑いがある場合、いきなり問い詰めるのは得策ではありません。

相手は不倫を否定する可能性が高く、感情的になって喧嘩になってしまうケースも多いからです。

仮に、相手が本当に不倫していたとしても、問い詰めると警戒されてしまい、その結果、その後の証拠集めが難しくなってしまうでしょう。

 

不倫の疑いを持ったら、問い詰める前に証拠集めをすべきです。不倫の証拠がこちらの手元にある状態なら、相手も不倫を否定できません。

 

 

3.不倫の証拠としては「肉体関係を示すもの」が重要

不倫の証拠を集めるときには、「配偶者と不倫相手の肉体関係を示すもの」が重要です。

法律上、配偶者による不倫や浮気を「不貞行為」といいますが、不貞行為といえるためには、「不倫相手との肉体関係があったこと」を証拠によって明らかにすることが必要だからです。

男女として親しく交際していても、肉体関係がなければ不貞行為になりません。この場合には、原則として慰謝料請求もすることができません。

 

不倫の証拠を集める際には、その証拠によって「肉体関係を立証できるか」という点に注目しましょう。肉体関係があったことを直接立証できる証拠は、証拠としてかなり重要であるといえます。

「性行為・肉体関係はなかった」という相談についてはこちら

 

4.不倫の証拠として集めるべきもの

以下では不倫の証拠として集めるべきものを具体的に見ていきましょう。

 

肉体関係を直接証明できる証明力の強い証拠と、肉体関係を直接は証明できない間接的な証拠に分けてご紹介します。

 

4-1.肉体関係を直接証明できる証拠

肉体関係を直接証明できる証拠としては、以下のようなものがあります。

 

  • 性交渉の際に撮影した写真や動画
  • 不貞行為について会話しているLINEのメッセージやメール、SNSのDMなど
  • ホテルや旅館の領収証(ただし誰が宿泊したかがわかるもの)
  • 不貞関係について直接記載した日記やスケジュール帳、スケジュールアプリなど
  • 探偵の調査報告書(ただし浮気現場を押さえられたものに限ります)

 

4-2.間接的な証拠

不貞行為を直接立証できないけれどもそれを疑わせる間接的な証拠として、以下のようなものがあります。

 

  • デートしている時の写真
  • 電話の通話記録
  • 親しげに会話しているLINEメッセージやメール、SNSのDMなど
  • 交通ICカードの履歴
  • ETCの履歴
  • カーナビの履歴
  • 不貞行為についてはっきりは記載していないデートの予定などが記載されているスケジュール帳や日記など

 

5.具体的な証拠収集方法

不貞行為の証拠を集めるため、以下のような方法で証拠収集作業を進めてみてください。

 

5-1.スマホやPCの中を探す

相手のスマホやPCにはメールやLINEなどのメッセージが保存されているケースが多く、画像や動画が保存されているケースも多々あります。これらのデータから不貞が発覚する可能性があるので、まずは配偶者のスマホやPCを調べてみましょう。

そして、怪しい名前やメールアドレスなどが出てきたらメモを取りましょう。

 

また、頻繁に電話している怪しい番号があれば、弁護士が情報照会すると相手を特定できる可能性もありますので、控えておくとよいでしょう。

もっとも、これらの情報は、配偶者のプライバシーに関わるものなので、勝手にPCやスマホを覗き見る行為は違法となる可能性がありますので、注意が必要です。まずは、配偶者に対して任意での開示を求めるべきでしょう。

 

5-2.通話明細

自分が主契約者で配偶者を子回線として携帯電話の契約を締結している場合、携帯会社へ子回線の通話明細書を申請しましょう。

深夜に頻繁に長時間会話しているなどの不自然なデータがあれば、通話の相手と不倫をしている可能性が高いといえます。通話明細書も不倫の証拠となり得ますし、番号から相手の氏名や住所を特定できる可能性もあります。

 

5-3.クレジットカードの明細書

クレジットカード明細確認

クレジットカードの明細書やゴミ箱に捨てられた領収証から不貞が発覚するケースもよくあります。自分がクレジットカードの本会員で配偶者が家族カードを使っている場合、家族カードの明細書も取得できます。カード会社へ問い合わせてみると良いでしょう。

 

5-4.車の中を確認する

配偶者がよく乗っている車の中に不貞の証拠が残されている事例も多々あります。

ダッシュボード内やトランク、ゴミ箱などを念入りにチェックしましょう。

たとえば、ラブホテルの割引券や2人がデートの際に利用したお店の領収証、不倫相手のアクセサリーなどが落ちている可能性があります。

 

カーナビの履歴も確認しましょう。普段行くはずのないデートスポットなどが登録されている可能性があります。

 

まとめ

不倫を疑ったときには、相手を問い詰めるのではなく、まずは証拠集めを始めましょう。

証拠が集まれば、法律上も慰謝料を請求できるようになります。離婚すべきか夫婦関係を継続すべきかなどについても検討しやすくなるでしょう。

不倫でどういった証拠が必要なのかがわからない場合、弁護士に相談すれば適切なアドバイスを受けられます。

山本総合法律事務所では、不倫の慰謝料請求や離婚案件に力を入れて取り組んでいます。「夫や妻が不倫しているのでは?」と疑っておられる方は、自己判断で対応する前に一度ご相談ください。