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配偶者の不倫が発覚しただけでも大きな精神的ショックを受けるものですが、不倫相手にも家庭がある、いわゆる「ダブル不倫」の場合には、問題がさらに複雑になることがあります。
通常の不倫であれば、不倫をされた側が、配偶者や不倫相手に対して慰謝料を請求する流れが中心となります。
しかし、ダブル不倫では、相手方の配偶者からこちらの配偶者に慰謝料請求がされる可能性もあり、単純に「不倫相手に慰謝料を請求すればよい」とはいえないケースがあります。
本記事では、ダブル不倫の慰謝料相場、請求できる相手、よくある解決方法、証拠、時効、弁護士に相談するメリットについて解説します。
ダブル不倫とはどのようなケースか

ダブル不倫とは、一般的に、不倫関係にある男女の双方が既婚者であるケースをいいます。
たとえば、夫が既婚女性と不倫していた場合や、妻が既婚男性と不倫していた場合などが典型例です。
ダブル不倫では、不倫をした本人だけでなく、その配偶者、不倫相手、不倫相手の配偶者という4名が関係する可能性があります。
そのため、通常の不倫よりも感情的な対立が大きくなりやすく、慰謝料請求の進め方にも注意が必要です。
特に、一方の夫婦だけが不倫を知っている場合や、一方の夫婦だけが離婚を希望している場合には、対応を誤るとトラブルが拡大してしまうおそれがあります。
ダブル不倫では誰が誰に慰謝料請求できるのか

不貞行為は、夫婦の平穏な婚姻生活を侵害する行為と考えられています。
そのため、不倫をされた配偶者は、不倫をした配偶者や不倫相手に対して慰謝料を請求できる可能性があります。
ダブル不倫の場合、たとえば夫が既婚女性と不倫していたケースでは、夫の妻は、不倫相手の女性に慰謝料を請求できる可能性があります。
一方で、不倫相手の女性の夫も、こちらの夫に対して慰謝料を請求できる可能性があります。
つまり、双方の家庭で慰謝料請求が発生する可能性がある点が、ダブル不倫の大きな特徴です。
また、不倫をした配偶者と不倫相手は、共同で不法行為責任を負う関係になることがあります。
そのため、慰謝料を支払った側が、もう一方に対して一定の負担を求める「求償」の問題が生じることもあります。
このように、ダブル不倫では、単に慰謝料を請求するだけでなく、相手配偶者からの請求、求償権、離婚の有無、今後の接触禁止などを含めて、全体の解決方法を考える必要があります。
ダブル不倫でよくある慰謝料トラブルと解決方法

ダブル不倫でよく見られるのは、まず一方の配偶者だけが不倫を知っているケースです。
たとえば、こちらの妻が夫の不倫を知り、不倫相手の女性に慰謝料を請求しようとしたところ、不倫相手の女性の夫はまだ不倫を知らないという場合です。
この場合、請求の仕方によっては相手方の家庭にも不倫が発覚し、相手方の配偶者からこちらの夫に慰謝料請求がされる可能性があります。
また、双方の夫婦がいずれも離婚しない場合には、慰謝料を請求し合っても、夫婦単位で見ると金銭的な意味が小さくなることがあります。
このような場合には、双方が金銭請求をしない代わりに、今後一切連絡を取らない、再接触した場合の違約金を定めるなど、再発防止を重視した合意をすることもあります。
一方で、不倫によって一方の夫婦だけが離婚する場合には、離婚しない夫婦よりも精神的損害が大きいと評価され、慰謝料額が高くなる可能性があります。
ダブル不倫では、慰謝料の金額だけでなく、誰との間でどのような合意をするのかが重要です。
二者間の示談で足りるのか、双方の夫婦を含めた四者間で解決するのかは、事案ごとに慎重に判断する必要があります。
ダブル不倫の慰謝料相場

不倫慰謝料の金額は、法律で一律に決まっているわけではありません。
一般的には、離婚に至った場合や夫婦関係が大きく破綻した場合には、慰謝料が高くなる傾向があります。
目安としては100万円から300万円程度が問題となることが多く、離婚しない場合や夫婦関係を修復する場合には、100万円未満にとどまるケースもあります。
もっとも、実際の金額は次のような事情によって変わります。
- 不倫期間の長さ
- 不貞行為の回数
- 婚姻期間の長さ
- 未成年の子どもの有無
- 不倫が夫婦関係に与えた影響
- 不倫発覚後の相手方の対応
- 不倫前の夫婦関係
- どちらが積極的に関係を持ったか
- 離婚に至ったかどうか
ダブル不倫の場合には、相手配偶者からこちらの配偶者に慰謝料請求される可能性もあるため、「相場上いくら請求できるか」だけでなく、「請求した結果、全体としてどのような解決になるか」を考えることが大切です。
慰謝料請求で重要となる証拠

不倫慰謝料を請求するには、不貞行為を裏付ける証拠が重要です。
相手が不倫を認めていれば話し合いで解決できることもありますが、否認された場合には証拠の有無が大きなポイントになります。
証拠として利用できる可能性があるものには、次のようなものがあります。
- ラブホテルに出入りする写真や動画
- 宿泊を伴う旅行の記録
- 肉体関係をうかがわせるLINE、メール、SNSのやり取り
- 不倫を認める発言の録音や書面
- 探偵や調査会社の報告書
- ホテルや旅行先の領収書、クレジットカード明細
- 不倫相手との継続的な連絡履歴
ただし、証拠を集めるためであっても、違法な方法を用いることは避けるべきです。
無断で相手のスマートフォンに侵入する、GPSを勝手に取り付ける、相手の自宅に押しかけるといった行為は、別のトラブルにつながるおそれがあります。
証拠として使えるかどうかは、内容や取得方法によって判断が分かれることがあります。
不倫を疑った段階で、早めに弁護士に相談し、どのような証拠をどのように保全すべきか確認することをおすすめします。
ダブル不倫の慰謝料請求権には時効がある

不倫慰謝料の請求権には時効があります。
原則として、不倫の事実と請求相手を知った時から3年が経過すると、慰謝料請求ができなくなる可能性があります。
また、不貞行為の時から20年が経過した場合にも、請求が難しくなります。
たとえば、不倫があったことを知っていても、不倫相手が誰なのか分からない場合には、時効の起算点が問題になることがあります。
また、配偶者に対する請求と不倫相手に対する請求で、時効の考え方が異なる場面もあります。
「かなり前の不倫だからもう請求できないのでは」と思っていても、事情によってはまだ請求できる可能性があります。
反対に、時効が迫っている場合には、早急な対応が必要です。
慰謝料請求を検討している場合には、いつ不倫を知ったのか、いつ相手の氏名や連絡先を把握したのかを整理しておきましょう。
ダブル不倫の慰謝料問題を弁護士に相談するメリット

ダブル不倫は、通常の不倫慰謝料請求よりも慎重な対応が求められます。
弁護士に相談することで、まず、慰謝料を請求できる見込みや適正な請求額を確認できます。
また、相手方の配偶者からこちらの配偶者に請求されるリスクも踏まえたうえで、請求するべきか、金額をどう設定するか、どのような合意を目指すかを検討できます。
さらに、弁護士が代理人として交渉することで、不倫相手と直接やり取りをする必要がなくなります。
感情的なやり取りを避け、冷静に交渉を進められる点は大きなメリットです。
示談が成立する場合には、合意書の作成も重要です。
慰謝料の金額や支払方法だけでなく、今後の接触禁止、口外禁止、違約金、求償権の扱いなどを明確にしておくことで、後日のトラブルを防ぎやすくなります。
ダブル不倫では、金銭だけでなく、夫婦関係を続けるのか、離婚するのか、相手方夫婦との関係をどう整理するのかといった点も重要です。弁護士に相談することで、状況に応じた現実的な解決策を検討できます。
山本総合法律事務所にご相談ください

山本総合法律事務所では、不倫・浮気の慰謝料請求や慰謝料減額交渉に関するご相談をお受けしています。
ダブル不倫は、相手方への慰謝料請求だけでなく、相手配偶者からの請求、求償権、離婚の有無、再接触防止の合意など、複数の問題が絡み合うことがあります。
そのため、早い段階で方針を整理することが大切です。
当事務所では、ご相談者様の状況を丁寧にお伺いし、証拠の確認、請求額の検討、相手方との交渉、合意書の作成までサポートいたします。
「不倫相手に慰謝料を請求したい」「相手の配偶者から請求されるのが不安」「夫婦関係を続けるべきか離婚すべきか迷っている」など、ダブル不倫に関するお悩みがある方は、一人で抱え込まず、山本総合法律事務所までお気軽にご相談ください。





