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地域の子育てを支えるものとして、PTA活動は重要なものです。
その活動の場で、出会いや交流が新たな人間関係を生む一方、近年では「PTA不倫」が問題になるケースも増えています。
ごく普通の保護者同士の関係が、不倫という重大なトラブルに発展してしまうこともあるのです。
今回は、PTAを通じた不倫の典型例やリスク、そして万が一トラブルに発展した場合の法的対応について詳しく解説します。
よくある不倫の原因

不倫のきっかけは人それぞれですが、PTAを通じた不倫には、特有の「共感」や「一体感」が背景にあることが少なくありません。
共通の話題と連帯感
PTA活動では、学校行事の準備や運営などで、保護者同士が協力し合う場面が多くあります。
子どもの年齢が近く、似たような悩みや生活環境を共有しているため、自然と打ち解けやすいのです。
忙しい日常の中で、わかり合える相手と出会ったことにより、次第に特別な感情が芽生えて、不倫関係に発展することもあります。
家庭内の不満や孤独感
「パートナーに話を聞いてもらえない」「家事や育児に追われ、会話がない」といった不満や孤独感を抱える保護者が、PTA活動を通じて癒しを求めてしまうことがあります。
些細な言葉や気遣いが、お互いに感情のよりどころとなり、一線を越えてしまうことも少なくありません。
PTA間での不倫が発覚した際の危険性

PTA不倫は、単なる男女関係にとどまらず、家庭・地域・子どもの人間関係にも深刻な影響を与えます。
家庭崩壊のリスク
当然ながら、配偶者に不倫が発覚すれば、離婚や慰謝料請求に発展するリスクがあります。特にPTAを通じた関係の場合、「子どもを巻き込んだ裏切り」ととらえられ、より深刻な事態に発展する傾向にあります。
子どもへの影響
PTAでの不倫が噂になれば、子ども同士の関係にも影響が出かねません。「あの子の親は不倫していた」などと陰口を叩かれることで、子どもが学校に行きづらくなったり、いじめの対象になってしまうケースもあります。
地域社会での信用失墜
PTAは地域社会との接点でもあります。不倫が露見すると、保護者としての信用を失い、地域での立場が悪化する可能性もあるでしょう。
【参考】【弁護士解説】既婚者の浮気はどこから?不貞行為の定義と慰謝料・離婚の基礎知識
配偶者にばれてしまい、慰謝料を請求された場合の対応

PTA不倫が配偶者にばれて、慰謝料請求を受けることになった場合、まず冷静な対応が必要です。
慰謝料の相場
一般的に、不倫の慰謝料は50万~300万円が相場とされており、婚姻期間や子どもの有無、離婚に至ったかどうかなどによって増減します。
PTAを通じて子どもを巻き込んだ不倫である場合、慰謝料が高額になることも少なくありません。
証拠の有無と対応方針
不倫が法的に問題となるためには、「肉体関係(不貞行為)」の存在を示す証拠が必要です。LINEやメール、写真などが証拠とされることがあります。もし証拠が不十分であれば、慰謝料の減額を主張したり、請求自体を拒否したりできる可能性もあります。
弁護士への相談
慰謝料請求を受けたら、早めに弁護士に相談するのが望ましいでしょう。感情的に話し合いするのではなく、専門家に相談して法的に適正な金額や対応方法を確認することで、トラブルの深刻化を回避することができます。
配偶者のPTA不倫が分かり、慰謝料を請求した場合の対応

逆に、配偶者がPTAを通じて不倫をしていたことが発覚した場合、被害者として慰謝料請求をする権利があります。
相手方(不倫相手)への請求も可能
配偶者だけでなく、不倫相手に対しても慰謝料を請求することが可能です。ただし、相手が既婚者であることを知らなかった場合や、配偶者との婚姻関係がすでに破綻していたと信じていた場合は、請求が認められないことや慰謝料額が少額になることもありえます。
証拠の収集が重要
請求にあたっては、不貞行為の証拠が必要です。LINEのやり取り、ホテルへの出入りを撮影した写真、宿泊履歴などが証拠となります。探偵への調査依頼が有効な場合もあります。
子どもの影響を考慮した対応
慰謝料請求や離婚を検討する際には、子どもの生活や教育環境にも十分配慮しましょう。
特にPTA活動が舞台であった場合、子どもの立場や学校生活に影響を与えないように慎重に行動することが大切です。
【参考】慰謝料請求をするための証拠集めでやってはいけないこととは?証拠になる物や集め方について弁護士が解説
まとめ

PTAは本来、子どもの健やかな成長を支えるための場ですが、関係がこじれることで大きなトラブルへと発展してしまうこともあります。
PTA不倫は、家庭の信頼関係を損なうだけでなく、子どもや地域にも深刻な影響を及ぼしかねません。
不倫は一時の感情では済まされない法的リスクを伴う行為です。
万が一トラブルに巻き込まれた場合には、早期に弁護士へ相談し、適切に対応することが重要です。
そして何より、子どもたちの健やかな成長と安心できる家庭のためにも、大人としての責任ある行動が求められます。
山本総合事務所は不貞問題について多様なケースに対応しており、当事者それぞれの立場に応じた支援が可能です。
配偶者がPTA不倫をしてお悩みの方、PTA不倫が明らかとなって責任追及されている方、いずれのご相談もお受けしますので、お気軽にご来所ください。





